何はともあれ野球推しです。
今回は侍ジャパン応援企画ということで、侍ジャパンの投手陣の各選手の武器をデータを基に分析して、頼れる投手陣の特徴を知ろうという企画です。具体的には各選手の投球別球種割合と球種別被打率を基に、投球別球種割合はバッテリー間でのその球種への信頼度、球種別被打率は打者からの打ちにくさと捉えて分析したいと思います。また、それ以外の特筆すべきデータも合わせて見ていきたいと思います。データはデータで楽しむプロ野球さんのデータを使用させて頂きました。
今回は1年で育成から大出世宇田川選手です!!
基本情報
宇田川 優希(24歳)右投 育成3位、来季プロ3年目
一軍成績:試合19、回22.1、防御率0.81、勝2、ホールド3、三振32
宇田川選手は育成選手として迎えた2022年は二軍で好投し7/28に支配下復帰を果たしました。一軍でも中継ぎとして好投を続け、日本シリーズではMVP級の活躍を見せました。成績を見ても防御率0.81と抜群の安定感でオリックスのリーグ優勝、日本一に大きく貢献しました。さらには侍ジャパンにも選出され近年まれにみるシンデレラボーイとなった選手です。
投球フォームの特徴
宇田川選手は上から投げ下ろすような典型的なオーバースローのフォームです。ランナーがいない時でもセットポジションで投げるのでコントロールはある程度安定しそうですね。オーバースローなので縦の変化と相性がいいです。
球種別分析
投球別球種割合 球種別被打率 空振り率 見逃し率
ストレート 63.7% .152 11.3% 10.8%
フォーク 28.5% .111 26.3% 14.7%
縦スラ 7.21% .000 4.17% 37.5%
最初にも言いましたが、投球別球種割合はバッテリーのその球種への信頼度、球種別被打率は打者からの打ちにくさを表していると解釈して分析したいと思います。
ストレート
宇田川選手は威力のあるストレートを投げ込む選手ですが、データ上でも被打率がかなり低く抑えられています。この投球割合で被打率がこれほどまでに低いのは本当にすごいですね。空振り率も10%を超えていてストレートの中ではトップクラスに高いですし、宇田川選手のストレートはそれだけ厄介な球種だということだと思います。見逃し率は低いですが、これはストライクゾーンにアバウトに投げ込む投手なので低くなっていると思います。いずれにせよほぼ打たれてないので問題ないと思います。
フォーク
宇田川選手の代名詞である弾丸フォークですが、被打率.111と驚異的な数値をたたき出しています。宇田川選手のフォークはとにかく落差が大きく、ソフトバンクの千賀選手にも引けを取らない落差が大きい球種です。空振り率も20%を大きく超えていてかなり高いです。また、フォークにしては見逃し率が高いですが、これは弾丸フォークの他に落差を抑えた落ちないフォークも投げられるので、この落ちないフォークでカウントを取れているのだと思います。
縦スライダー
宇田川選手はカウント球として縦成分の強いスライダーを投げます。宇田川選手の投球割合のほとんどはストレートとフォークなのであまり頭にない球種なので、効果的にカウント球として使える球種です。実際に見逃し率が30%を大きく超える高い値を示しています。ただし空振り率はあまり高くないので決め球としては採用率は下がりそうですね。
カウント別投球割合
カウント別のデータは棒グラフであって詳細な数字はわからなかったのでこちらに載せることはできませんでした。すみません。
具体的な数字はないので見た目での判断にはなりますが、基本的にはストレートで押してカウントを整える傾向にあります。落ちないフォークや縦スラも交えますがカウントが悪くなればストレートに頼りがちですね。もう1つカウント球に使える球種があるとなおいいと思います。
決め球としては一気にフォークの割合が上がりますね。もちろん威力のあるストレートで決める時もあるのでほぼこの2択となります。それでもほぼ打たれてないのでこの2球種がどれだけ凄いかわかります。
その他のデータ
宇田川選手は対右打者への被打率が.094ともの凄く低いですね。OPS.265ですし、37打席中15個とかなりの確率で三振を奪っていて右打者へは無双状態ですね。ただ、左打者は苦手意識があるのかOPS588と倍以上に跳ね上がります。パリーグは左打者に好打者が多いということも要因としてあるのかもしれませんね。それでも、低く抑えられているので強いて言えばの課題だと思います。
まとめ
宇田川選手は威力のあるストレートと落差の大きい弾丸フォークを武器に三振を奪っていく、現代の中継ぎ投手のトレンドのような選手ですね。ほぼこの2球種で去年は無双状態でした。中継ぎ投手ですので基本的にストレートの速さと決め球の変化球が1球種あれば問題ないです。去年は本人としても出来過ぎだったそうで今季はまずいい時の状態を取り戻すところから始めるみたいですね。ただ、ここまで日本代表での投球を見る限りいい時の状態に戻っているように見えるので期待感は物凄いです。