侍ジャパン応援企画~球種割合から見る佐々木朗希選手の特徴~

何はともあれ野球推しです。

 

 今回は侍ジャパン応援企画ということで、侍ジャパンの投手陣の各選手の武器をデータを基に分析して、頼れる投手陣の特徴を知ろうという企画です。具体的には各選手の投球別球種割合と球種別被打率を基に、投球別球種割合はバッテリー間でのその球種への信頼度、球種別被打率は打者からの打ちにくさと捉えて分析したいと思います。また、それ以外の特筆すべきデータも合わせて見ていきたいと思います。データはデータで楽しむプロ野球さんのデータを使用させて頂きました。

今回は令和の怪物佐々木朗希選手です!!

 

 

基本情報

佐々木 朗希(21歳)右投 ドラフト1位、来季プロ4年目

一軍成績:試合20、回129.1、防御率2.02、勝9、完投2、三振173

 

 佐々木選手はプロ3年目となる2022年に本格的に一軍に帯同し、中10日での登板でしたが記録に残る圧倒的な投球を見せてくれました。防御率2.02でこの若さの投手とは思えない安定感でした。史上最年少での完全試合も達成し、令和の怪物がようやくベールを脱いだ年となりましたね。

 

 

投球フォームの特徴

 佐々木選手はセットポジションから足を高く上げ位置エネルギーを利用してオーバースローから投げ込むフォームです。特に速い球種に威力をつけやすいフォームですね。足を高く上げるためコントロールやフォームが安定しない欠点もありますが、佐々木選手には上手くフィットしているようです。

 

球種別分析

       投球別球種割合   球種別被打率    空振り率    見逃し率

ストレート    56.0%       .227       9.78%     16.1%

フォーク     33.3%       .111       28.6%     11.3%

スライダー    5.65%       .143       24.5%     16.7%

カーブ      4.87%       .300       7.95%     32.9%

 

 

最初にも言いましたが、投球別球種割合はバッテリーのその球種への信頼度、球種別被打率は打者からの打ちにくさを表していると解釈して分析したいと思います。

 

ストレート

 佐々木選手の代名詞であるストレートは平均球速が160㎞近くになる試合もざらにある超剛速球ですが、データ上でもかなり優秀な数字が並んでます。特に投球割合は先発投手の中ではトップクラスに高く、それだけ信頼して投げ込める球種なのだと思います。これだけ投げても被打率、空振り率ともに優秀なので、わかっていても打てない超一流の球種ですね。

 

フォーク

 佐々木選手の最大の武器だと言われるのがこのフォークです。投球割合が30%を超えていて変化球の中ではかなり高い割合なのにも関わらず、驚異的な被打率の低さを示しています。これ程の球種はあまり見たことがありません。ストレートが速いこともこの球種を強力にしている要因の1つですね。見逃し率が他の投手のフォークと比べて高いのは、高めのボールゾーンからストライクゾーンへ落とすことができる稀有な特徴が作用しているのかもしれません。空振り率も凄まじいですし日本球界でもトップクラスの球種だと思います。

 

スライダー

 投球割合は多くありませんがスライダーもかなり優秀な球種ですね。佐々木選手のスライダーは利き手と逆方向に斜めに変化する標準的なスライダーですが、変化量が大きくキレもいいので高校時代はこっちを決め球に使っていた程の球種です。ストレートとフォークが頭にあると中々対応するのが難しいと思いますね。被打率、空振り率も優秀で決め球としても使える球種です。投球割合がもう少し上がってもいいと思いますが、制球面だったりが不安で、安定感のフォークを優先したいのかもしれません。

 

カーブ

 目線を外すのに有効なカーブですが、佐々木選手のカーブは見逃し率が30%を超えるかなり高い数値をのこしているので有効に使えている球種だと思います。佐々木選手は球種が比較的少ないのでアクセントとしては重宝する球種ですね。もっとも佐々木選手のカーブは標準的な普通のカーブなので打ちにいかれるとヒットになりやすい球種ではあります。投げられる場面は制限される球種です。

 

 

カウント別投球割合

カウント別のデータは棒グラフであって詳細な数字はわからなかったのでこちらに載せることはできませんでした。すみません。

 具体的な数字はないので見た目での判断にはなりますが、佐々木選手は初球は8割方ストレートで入りますね。それだけストレートに絶対的な信頼があるのでしょう。ストライク先行になると変化球の割合が徐々に多くなりますが、ボール先行だとストレートがカウントを作っていきます。

 決め球はストレートとフォークが半々くらいですね。たまにスライダーも採用するくらいです。

 

 

その他のデータ

 佐々木選手の特筆すべきデータは奪三振率の高さでしょう。奪三振率12.04は他の先発投手と比べてもずば抜けて高いです。佐々木選手は長いイニングを投げることも多いので終盤まで三振を量産できる能力が備わっているのでしょうね。

 

 

まとめ

 佐々木選手はストレートでカウントを作りフォークで決める典型的な本格派投手ですが、このスタイルで既に無双級の成績を残していますね。あのストレートとフォークがあれば納得のいく結果です。スライダーとカーブの精度が上がってくれば、さらに手の付けられない投手になっていくと思います。世界へ羽ばたいてほしい選手です。